ネットが死んでもローカルで動くAI環境を整える話
目次
なぜローカルAI環境が必要になったのか
クラウドAIは便利だが、依存しすぎると怖い。ネットが落ちたら何もできない。機密データを外に出せない案件もある。そう思いはじめたのがきっかけです。
2026年のAIエージェント進化に伴い、ローカルで完結する独立したAI環境の価値が改めて高まっています。
最初はDifyを試した──が、挫折
最初はDify(ローカルLLM統合ツール)を試しました。しかし当時のGPUはVRAM 2GBしかなく、まともに動かせずに断念。
転機は16GB VRAM搭載GPUを搭載したPCを入手したことでした。
採用した構成
| レイヤー | 採用ツール |
|---|---|
| ホストOS | Windows 11 |
| 仮想環境 | WSL2(Ubuntu) |
| コンテナ | Docker |
| LLMランタイム | Ollama |
| エージェント基盤 | OpenClaw |
| オフィスツール | LibreOffice |
| スクリプト | Python |
設計で重視した3点
1. 外部通信の遮断
OPENCLAW_BLOCK_EGRESS=1 でコンテナの外への通信をブロック。機密データを扱う作業はこの環境内で完結させます。
2. ファイル分類の厳格化
入力・出力・作業・ログ・モデルの5種類に分けてマウントすることで、「何がどこにあるか」が常に明確な状態を保ちます。
3. 日本語環境の統一
ja_JP.UTF-8 に統一。文字化けや予期しないエンコードエラーをゼロにするために最初から設定を固めました。
結果
ネット接続なしでも実務補助が可能な環境が完成しました。
LLMはOllamaで管理し、用途に応じてモデルを切り替えられます。コンテナ内の成果物はWindowsのフォルダに自動で取り出せる設計にしたので、操作は普段通りのファイル操作と変わりません。
中小企業への示唆
クラウドAIが使えない場面は必ず存在します。
- 製造業の工場ネットワーク(インターネット非接続)
- 医療・法務・金融(機密データの外部送信不可)
- 地方・インフラ環境が弱いエリア
ローカルAI環境の構築コストは下がり続けています。「クラウドが使えない場合の保険」として今から試しておく価値は十分あります。
この記事は実際の構築経験をもとに書いています。個別の構成相談はお気軽にどうぞ。